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はじめてのGA4 UTMパラメータ入門:初心者でもわかる設定と活用ガイド

2025年5月17日

各ツール類

はじめてのGA4 UTMパラメータ入門:初心者でもわかる設定と活用ガイド はじめてのGA4 UTMパラメータ入門:初心者でもわかる設定と活用ガイド はじめてのGA4 UTMパラメータ入門:初心者でもわかる設定と活用ガイド

UTMパラメータを利用すれば、訪問者が「どのリンクをクリックして」ウェブサイトにアクセスしたのか分かるようになります。

この記事では、UTMパラメータを導入・活用について、初めての方にも理解しやすいように、丁寧にステップを追って説明していきます。


1.UTMパラメータとは?

UTMパラメータとは、WebページにアクセスするためのURL(リンク)に付け加えることで、「どこから訪問者が来たのか」が見えるようになる追跡タグです。

追跡の結果を計測することで「どんな広告やキャンペーンが効果的か」などが分析できるようになるので、ウェブサイトの効果を高めるに有効な仕組みの一つとなります。

1-1.UTMパラメータを用いた計測までの流れ

UTMパラメータを利用するまでの流れです。詳しくは各章で解説します。

  1. UTMパラメータを付与したURLリンクを作成する
  2. 作成したURLリンクを任意の媒体に配置する
  3. GA4で計測を開始する

1-2.UTMパラメータの例

たとえば、次のようなURLを見たことがあるかもしれません。

https://example.com/?utm_source=facebook&utm_medium=social&utm_campaign=spring_sale

このように、URLの末尾に utm_〇〇 というパラメータを付け加えることで、**Googleアナリティクス4(GA4)**がアクセス元を正確に追跡できるようになります。

2.UTMパラメータの基本5種

UTMパラメータとして付与できる基本的なものは次の5種類です。

パラメータ名説明必須か?
utm_sourceトラフィックの発生元
(例:google, facebook)
✅ 必須
utm_medium媒体
(例:cpc, email, banner)
✅ 必須
utm_campaignキャンペーン名
(例:summer_sale)
✅ 必須
utm_term広告のキーワード
(Google広告などで使用)
任意
utm_content広告の違いを識別
(バナーA/Bテストなど)
任意

2-1.utm_source(参照元)

● 意味

「どのWebサイト・サービスから来たのか」を示すパラメータです。トラフィックの“大元の出どころ”を示します。

● よく使う値の例

意味
googleGoogle検索、広告含む
facebookFacebook投稿や広告
newsletterメールマガジン
qr_codeオフラインのQRコード

● 注意点

  • 値の名称は自由に設定できる
  • 値は一貫性を持たせましょう(例:「Facebook」や「facebook」など、大小混在は避ける)
  • ソース名に日本語は使わない(文字化けやレポート集計の妨げになる)

2-2.utm_medium(媒体)

● 意味

「どのマーケティング手法(媒体)で来たか」を示します。クリックされたリンクの配信形式や方法を表します。

● よく使う値の例

意味
organic自然検索(SEO)
cpc広告クリック(Google Adsなど)
emailメール
socialSNS投稿
bannerバナー広告
referral外部サイトからの紹介リンク(相互リンクなど)

● 注意点

  • 値の名称はチャネルグループといわれる「あらかじめ定められた値(文字列)」を使用します。
  • utm_mediumは分類の基準になる重要項目。GA4のチャネルグループ分けにも影響します。
  • 自社ルールを設けておくと混乱を防げます(例:SNSはすべて social に統一)

2-3.utm_campaign(キャンペーン名)

● 意味

「どのキャンペーンで来たか」を示すパラメータ。マーケティング施策単位で成果を見たいときに使用します。

● よく使う値の例

意味
spring_sale春のセールキャンペーン
newsletter_may5月のメルマガ
line_coupon2025LINEで配布したクーポン
blackfridayブラックフライデー施策

● 注意点

値の名称は自由に設定できる
年月や媒体を含めた分かりやすい命名がベター(例:fb_summer2025_cp1
定期施策は「年月+目的」で統一すると分析がしやすい

2-4.utm_term(検索キーワード)

● 意味

「広告の検索キーワード」を追跡するためのパラメータ。Google広告などPPC(クリック課金型広告)で使用されます。

● よく使う値の例

意味
running+shoes「ランニングシューズ」で検索した人向け広告
business+cards「名刺」で検索した人向け広告

● 注意点

  • 自動設定されるケースも多い(例:Google広告の場合、自動タグ設定で管理される)
  • 通常のSNSやメールリンクなどではあまり使用しません

2-5.utm_content(コンテンツの識別)

● 意味

「同じキャンペーン内で複数リンクを使う場合に、どのリンクだったかを識別する」ためのパラメータ。A/Bテストなどで便利です。

● よく使う値の例

意味
banner_aバナーAのリンク
banner_bバナーBのリンク
textlink_top上部のテキストリンク
button_bottom下部のボタンリンク

● 注意点

  • 値の名称は自由に設定できる
  • 同じメールやページに複数のリンクを入れる場合に使うと、どの要素がクリックされたかを比較できます
  • utm_campaignと一緒に使うのが基本です

3.UTMパラメータ付きURLの作り方

方法①:Google公式の「URLビルダー」ツールを使う

Googleが提供している「URLビルダー」を利用することで、簡単にUTMパラメータ付きのURLを作成することができます。➡ URLビルダー(Campaign URL Builder)

  1. URLビルダーにアクセスする
  2. URL(あなたのWebページ)を入力
  3. 各種パラメータを入力
  4. 自動生成されたURLをコピーして使用

URLビルダーの入力画面

URLビルダー入力画面

自動生成されたURL

URLビルダーで生成されたUTMパラメータ付きのURL

方法②:手動で作成する:例

必須項目(ソース、メディア、キャンペーン)のみを付与した例です。

基本構文

https://example.com/?utm_source=○○&utm_medium=○○&utm_campaign=○○
  1. URLの末尾に「/?」を追加する
  2. 「utm_source=○○」(ソース)を追加する
  3. 「&utm_medium=○○」(メディア)を追加する
    (※注:先頭に「&」をつけて前後を繋げています)
  4. 「&utm_campaign=○○」(キャンペーン)を追加する
    (※注:先頭に「&」をつけて前後を繋げています)

https://www.gefab.jp/?utm_source=mail&utm_medium=banner&utm_campaign=spring_sale_20250505

4.UTM付きURLをどこで使う?

UTMパラメータ付きURLの活用について、代表的な5つのシーンについて紹介します。

✅ SNS投稿(Instagram / Facebook / Xなど)

SNSは外部リンクが投稿文やプロフィールにしか貼れないため、投稿ごとの効果測定が難しいです。UTMを使うことで、「どのSNSからの流入か」「どの投稿が成果を出したか」を明確に把握できます。

✅ メールマガジンやステップメール

メール経由の流入は、Googleアナリティクスでは「ダイレクト」扱いになってしまうことが多く、分析できなくなります。UTMを付ければ、「どのメール」「どのリンク」からの流入かを追跡できます。

✅ バナー広告やディスプレイ広告

広告プラットフォームごとに出稿しても、GA4での流入元が正確に判別されないことがあるため、UTMで明示する必要があります。

✅ QRコードを使ったオフライン施策

チラシやポスターにQRコードを載せても、直接アクセスになるため流入元が不明になります。UTMを付けることで、オフライン施策もGA4で可視化できます。

✅ LINEやチャットボットなどの外部メッセージ系

LINEやチャットボットなどは、クリックされてもリファラ(参照元)が記録されず、GA4ではダイレクト流入扱いになることがあります。UTM付きURLを使用することで、流入元を明示的に記録できます。

5.GA4でUTMパラメータを確認する方法

GA4では、UTM情報を以下のように確認できます。

方法①:「集客」レポートを使う

  1. GA4にログイン
  2. 左メニュー → 「レポート」→「ライフサイクル」→「集客」→「トラフィック獲得」
  3. 表示される表で、セッションのデフォルトチャネルグループセッションの参照元 / メディア を選択

ワンポイント

  • 「セッションの参照元 / メディア」= utm_source / utm_medium
  • 「キャンペーン」= utm_campaign

方法②:エクスプロレーション(詳細レポート)でカスタム分析

  1. 「エクスプロレーション」から新規作成
  2. 「ディメンション」に セッションのキャンペーン名 セッションの参照元 などを追加
  3. 分析したいイベントやコンバージョンと組み合わせて深堀分析が可能

6.よくあるミスと注意点

ミス内容対処法
パラメータのスペルミス正しい綴りを使う
全部小文字で統一していない小文字統一を推奨(GA4では大文字・小文字が区別される)
使い回しすぎて何のリンクかわからないキャンペーン名や内容・日付などを具体的に記述
自社サイト内リンクにもUTMを使ってしまう外部流入トラッキングのみに使用すべき

7.UTM活用のコツと戦略

🤞パラメータ命名ルールを社内で統一する

例)utm_source = facebook、utm_medium = social のように固定

🤞キャンペーン単位で一貫性を保つ

毎回バラバラにせず、Googleスプレッドシートなどで管理

🤞分析しやすい命名を心がける

例)utm_campaign = early_summer_sale_2025

まとめ:UTMパラメータは“成果の見える化”の第一歩!

GA4とUTMパラメータを組み合わせることで、「どの媒体」「どの広告」「どの施策」が成果につながっているかを正確に把握できます。マーケティングの効果を最大化するためにも、ぜひ積極的に取り入れてみてください。